視覚混合を考慮した
貼り絵風画像生成法
FIT2006(第5回情報科学技術フォーラム)講演論文集, J-039
2次元の入力画像から貼り絵風画像を自動生成するノンフォトリアリスティックレンダリング(NPR)手法として，著者らは，既に，階層的Poisson Disk Sampling法(HPDS法)を用いて色紙を貼る位置や大きさを決定し，千切った色紙のテクスチャを決定した位置に貼ることで貼り絵風画像を生成する手法を提案した．しかしながら，実際の貼り絵では，貼られる色紙の色数は有限であるが，筆者らの手法も含めて，これまで報告された貼り絵風画像生成手法では，貼る色紙の色については入力画像の色を用いていた．
一方，貼り絵の中でも，細かく千切った色紙を貼る点描技法では，視覚混合という光学現象を利用して複数の色紙を空間的に配置（色彩分割）することで，色紙にはない色を表現している．
そこで，本稿では，貼り絵の代表的な画材である市販の折り紙50色の金色・銀色を除く48色から色紙の色を選択し，複数の色紙を空間的に配置・組み合わせて，視覚混合の効果を実現する手法を提案する．視覚混合効果により，視覚的印象のみならず，表現技法としてもより実際の貼り絵に近い実現が可能となったので報告する．
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